三沢光晴は実は十数年前から満身創痍の体で闘っていた。
それを案じた後輩が言った
「三沢さん、大変ならば休んだりしないのですか?また、痛いといわないのですか?」
すると三沢は
「痛いと言って治るならば、痛いと言う。でも治らない。だから痛いと言わない」
と言った。
自分が「しんどい」「つらい」なんて言っていることなんて実はとてもちっぽけなものなのであろう。今回の事故はその無理がたたってしまった結果ではあるが・・・
自分が限界と感じていることは実は自分が勝手に引いた線であり、本当の限界はまだ見えないずっと先になるのであろう。