映画「風と共に去りぬ」を見た。そしてカクテルメイクへ

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名作といわれている映画ですが初めての鑑賞。二日に一本のペースで映画を見ている生活なのでいつかは見ることができるかなと思いつつ、やっとこの日が来ました・・・バーテンダーなら一度は作ったことであろう「スカーレット・オハラ」「レット・バトラー」というカクテル。この映画の主人公の名前であります。このカクテルは「ゴッドファーザー」同様、映画のキャンペーンで生まれたカクテルです。(レット・バトラーは不明)

今までこのブログで言ってきたことですが「知っているつもりになっているものをなくしていこう」ということです。映画の名前や静止画像を度々目にしているだけで「知っている」という認識になっているものは多いのではないでしょうか。

私自身、この「スカーレット・オハラ」がそうでした。


この映画や小説などを経験している方には愚問かもしれませんが、それを経験したことのないバーテンダーに「スカーレット・オハラという主人公は一体どういうキャラクターだと想像しますか?」と質問したとしましょう。もちろん映画や小説を経験してないのでわからないのは仕方がありません。しかしカクテルレシピから感じる何となくの様子や、定番の名画でありがちな主人公のキャラクターから予想して「かわいいお嬢様」「淑女」「恋心が伝えられない控えめな女性」などの印象を勝手に生みだすかもしれません。僕も勝手にそう思っていました。しかし実際はまったく逆です。「目的のためなら冷酷で手段を選ばない、空気も読めない、しかし一度決めたら突っ走り、殺人さえやり遂げる火の玉のような女性」です。知らない人にとっては自分のイメージと違うと感じたのではないでしょうか?
この「スカーレット・オハラ」というカクテルは「サザンカンフォート」と「クランベリージュース」が主な材料です。サザンカンフォートは「風と共に去りぬ」の舞台であるアメリカ南部のお酒です。あくまでも直訳ですがサザン(南部の)カンフォート(歓び)ということです。

クランベリージュースはアメリカを代表する国民的ドリンクです。日本で言えば味噌汁くらい生活に密接しています。しかしクランベリー自体は北部アメリカを中心とした果物です。アメリカ全土を意味しながら北部アメリカ自体を示唆したものかもしれません。(あくまで推測)

この映画はアメリカ南北戦争の話なのでそこから推測するに・・・

サザンカンフォート(アメリカ南部のお酒)+クランベリー(アメリカ北部の果物)=南北戦争


当初のレシピですが、当時度数の高かったサザンカンフォート(40~45%)を全体量の三分の二程度入れ、残りがクランベリージュースとレモンジュース(またはライム)というレシピです。度数でいえばギムレットやダイキリくらいの度数はありますね。甘酸っぱいけど結構アルコールの芯は残っている・・・。「美人だけど鼻っ柱の強い主人公」を表していると言えるでしょう。
最近のカクテルブックを見ると2:1のレシピから1:1のレシピまで様々です。しかも現在のサザンカンフォートの度数は20%程度まで下がっています。このサザンカンフォートを使って1:1のレシピで作るとカクテルの度数は10%以下になってしまいます。現代のライトアルコールのニーズには合っているかもしれませんが、「風と共に去りぬ」の主人公を表しているとは到底思えません。

度数が下がった(甘さも付随して増えた)サザンカンフォートを使って当初のレシピを再現する簡単な方法として思いつくのが、ウォッカやその他のハードリカーを適量入れ、ある程度まで度数を上げるということです。人によってはその手法は納得いかないということもあるでしょうが、最短の方法の一つだと思います。手に入れば当時のサザンカンフォートを使うという手もありますね。数に限りが出てくるであろうオールドボトルを使うことに抵抗を感じる方もいるでしょう。これはそのバーテンダーの考え方一つだと思います。

というわけで現在このカクテルの練り直しを行っている最中です。まだ出来上がってはいませんが、この映画を見て思ったことが表現できたらいいなと思っております。ただしうちのお店にはクランベリージュースを置いていません、お店ではクランベリーの実をクラッシュして使うので、オリジナルレシピに近づけるに苦労しそうです。というわけでまた研究の毎日になりそうですね。

「スカーレット」の名前の由来や意味など色々調べていることはあるのですが、この続きはまた気が向いたときにでも・・・・



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by leclub-matsuyama | 2014-06-16 16:41
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