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Il pleut enfin dans Ehime.

雨ですね。ようやく降りました。

毎年この時期になると雨の心配や水のありがたみを感じます。この気持ちを年中感じ続けるべきなのですが人間というものはやはりデキてない生き物だと再認識するわけです。
ルクラブは洗い物の水の使い方に関して、スタッフには特にうるさく言っています。意味もなく水を出しっぱなしにするようなスタッフには「カラオケで自分が歌う番になると全員トイレに行く刑」が科せられます。すすぎの際、水は「泡を落とす」ために利用するだけではなく、意識を加えることでより効果的な仕事ができるということ。などなどかなり厳しく言っているつもりです。年中通して「意味のある仕事」「ワンランク上の仕事」を覚えてほしいと思っています。単純な「節水」というわけではなく、どうせその量の水を使うならば本来の二倍の仕事ができないかという観点です。言葉ではうまく伝わらないので知りたい方はルクラブで働いてください。そして独立してください。そして「男性化粧室」という言葉に若干の違和感を覚えてください。

先日買い物途中にあるBARのスタッフと出会い、少し立ち話をしました。今回の水不足、断水の恐れについて聞くと彼は「大丈夫でしょ!なんだかんだ言って毎年ギリギリになったら降るんですから。去年もそうだったでしょ?特に何も対策練っていませんけど、何とかなるでしょう。」と言いました。
僕は極度の心配性なのでこういう事態に関して最悪を想定します。飛行機の時間に間に合わないのが怖いのでかなり早めに空港に出向きますし、洗濯では不安でいつも洗剤を足してしまいます。もちろん十数年前の超断水も経験しているのもありますが、やはり最終的には「その考えはお客様の為になっているか?」という観点に立つと、できる限りの対策を練り、準備することが一番だと信じているわけです。たとえ彼の言う通り直前で雨が降ったとしても。
その彼の性格はある意味うらやましい。世間で言う「楽天家」だろうか。
しかしこの場合の彼の発言、何か違うような気がするんです。

僕が大親友と飲んでいて彼から聞いて心に残った話があるんです。

「よく『好きな言葉は?』って聞かれて『“ケ・セラ・セラ(何とかなるさ)”って言葉が好きです。』って簡単に言うヤツがいるけどこれって間違っているような気がする。『何とかなるさ』ってのは自分でいろいろ考え、努力し、準備し、実行し、ベストを尽くしたうえで『何とかなるさ』と初めて言えるわけで、何もしてないヤツや、物事を斜めに見ているヤツが言うセリフではない。」

まさしくその通りですよね。簡単にいえば親からお金をもらって遊んで飯食ってるニートが就職活動もせず、親に「悪いなぁ」という気持ちも持たず「何とかなるさ」と言い続けているのと同じで、その「何とかなっている」のは親のお陰であったり他人のお陰だったりするんです。そりゃ餓死させるわけにはいかないのであなたには何かしらの恩恵が自動的にあるでしょう。これを当たり前と思ってノンキに遊んでいる人間が、さも「ケ・セラ・セラが俺のライフスタイルだ」と豪語している状況をどう思いますか?何とかなっているわけじゃなく、「他人があなたに何とかしてあげている」んです。

先ほど話したBARのスタッフの口調は「何とかなる」ではなく「誰かが何とかしてくれる」ということに他ならないのです。もし断水になったら、当然お客様に対しての対応を考え、営業時間の短縮になった場合のスタッフへの配慮・・・考え出したらキリがありません。まずはお越しいただいているお客様に対しての感謝がまるで足りない、謙虚さのかけらもない・・・働いているスタッフの抱える不安など全く無関心であるということなんです。自分一人だけで生活しているのであれば誰も何も言わないでしょうが。
お客様は断水かどうかわからずにお店に足を運んできます。県外から来られるお客様なら尚更です。お店側が「断水です」というのは仕方がないとは言え結局は押し付けなんです。断水中も水の出るビルは存在するわけですし。「断水だからある程度のことは我慢してくださいよ。」という思想は間違っているのです。あなたはそんなに偉くありません。健全なスタンスとしては「断水なのでこういう不備な点がございます。申し訳御座いません。」というところからスタートし、お客様の意向を聞き最善の行動をとるうよう努力するべきです。これはとっさにできることではなく、やはりスタッフと話し合い、考え、決定し、初めて成功するものなのです。
「雨?どうせ降るでしょ?」「スタッフと話し合い?その時になれば何とかなるでしょ?」「対策?まったく何もしてませんよ。」
楽天家はうらやましいとは思いますが、僕はこういう人間にはなりたくない。

今日、久々に雨が降っています。土砂降りです。彼はこの状況を見て「ほーら、雨降ったじゃん。俺の言ったとおりだろ!断水対策なんて騒いでバカみたい。」と思っていることでしょう。そうです、あなたの言う通り雨は降りました。現時点ですが、僕が用意したポリタンクなどの経費は無駄になったわけです。
今あなたが扱っているお酒。雨がなければ存在しないのですよ。その発言、行為は自然からの産物であるお酒に対する冒涜に他ならない。そして人々の助けあって初めて自分が存在しているという事実の否定です。何となく軽~く発言したその言葉にあなたの人間性全てが映し出されているのです。
彼の発言に対して僕は自分の考えを述べました。しかし彼は話し合うどころかまったく聞こうともしない。考えは人それぞれなので意見を押すのをいったん止めましたが、やはりその思想は誰のためにもなっていないと思うんです。再び彼の目の前で同じ意見を言っても理解してもらえないかもしれない。これは仕方がないことなのでしょう。今すぐにとは言わない。是非、何かの形で理解してもらえたらと思います。僕が人の思想に偉そうに言えるような人間ではないと自分では承知しているのですが、今回のこの件、とても残念に思ったんです。その気持ちを綴ってみただけです。長い独り言と思ってください。
by leclub-matsuyama | 2009-06-22 22:55
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